顧客が生涯にわたって企業にもたらす利益

LTV（Life Time Value）は、「顧客生涯価値」と訳され、顧客が生涯にわたって企業にもたらす利益の総額を示す指標です。顧客との長期的な関係性を数値化することで、企業の持続的な成長を測る重要な指標となります。

■マーケティングでの重要性

LTVは、長期的なマーケティング戦略に不可欠で、以下のようなポイントを判断するのに役立ちます。

顧客獲得コスト（CAC）の最適化

顧客1人を獲得するためにかかるコスト（CAC）がLTVを上回らないようにすることで、広告投資の効率を最大化できます。
例）LTVが高い顧客層に焦点を当てて広告を出すことで、投資対効果（ROI）を高められる。

事業の収益性評価

LTVの向上が企業の収益性向上に直結します。マーケティング活動の成果を評価するためにもLTVのモニタリングが役立ちます。

LTVをマーケティングに活用する際は、以下の点に注意が必要です。

算出方法の統一

LTVの計算方法には複数の種類があります（単純平均、コホート分析など）。自社のビジネスモデルに合った計算方法を定め、部門間で統一することで、正確な比較と分析が可能になります。

顧客セグメントごとの分析

顧客全体の一律なLTVだけでは不十分です。顧客を年齢、購入頻度、利用サービスなどでセグメント化し、それぞれのLTVを分析することで、より精度の高い施策を立案できます。